坂の上の雲老舗 園芸 村田種苗



初めてのデートはイタリヤ軒!親しくなったらひぎりやきかつての松山っ子の恋事情のゆくえは・・・

坂の上の雲 老舗MAP 「園 芸」

村田種苗店 

それぞれの時代が育てる“不変”のもの。

武士の商法からの出発

村田種苗村田種苗の歴史 坂本龍馬はじめ勤王志士たちが活躍し、日本が近代化への道をひた走った明治維新。この時代はしかし、武士たちにとってこれまで生活の糧であった禄がなくなるという、現代以上の「大リストラ」の変革期であった。身分によっても違うだろうが、いくばくかの「退職金」をもらい受け、それを元手に事業を手掛けた彼らは「武士の商法」と言われるように、失敗したケースも多い。
 村田種苗店の初代村田重夫氏も、その武士の一人。大洲藩の要職まで務めていた彼は、維新以後さまざまな商売を始めたものの、騙されたり、資金繰りがうまくいかなかったり。
 そんな失敗を重ねていくうちに出合ったのが「種」を売るという商いだ。大洲は、肱川の恵みを受けた田園地帯。近郊の農家から大根やニンジンの種を分けてもらい、それを行商して歩いた。大洲はもとより、遠くは宇和町あたりまでも足を延ばした。遠出をする時は、農家に泊めてもらった。その商いはこれまでと違い面白いようによく売れた。明治15年には、村田商店として看板を掲げることになる。 

中央青果市場のある町で

村田種苗店松山市土橋の村田種苗店 現在の松山市土橋に店を構えたのは昭和6年のころ。県都松山の市場は大きく活気にあふれていた。当時南予方面から松山市に入るには、土橋にかかる橋を渡り、萱町から中心地へと向かうコースが主であった。後に伊予鉄道・郡中線が開通し主要駅となるこの町には中央青果市場があり、松山の台所と呼ばれ、映画館や病院、洋服店、八百屋など多くの店が軒を連ね、ひしめきあっていた。

 中央青果市場では、毎日農家の人たちが野菜を持ち込み、市場のスタッフが声高らかにセリをして売っていた。彼らにとって、村田商店の種は文字通り「暮らしの糧」である。立地条件のよさと品揃えのよさで盛況を極め、同店は現在の基礎を固めることになる。

 そして太平洋戦争。ラバウルへ赴き、回天(人間魚雷)乗組員のリストにも挙げられていた3代目は、出撃前に終戦を迎え奇跡的な生還を果たした。種も配給制であったが、残った人たちがよく店を守った。戦後はマッカーサー率いる進駐軍が農地改革を推進。小作人が土地を持ち、復興の食料調達のため農業は益々活気を帯びていく。村田種苗店は、昭和26年、有限会社として会社設立。農業の発展と共に業績も順調に伸びていった。  

苗の試作農場で生まれた接ぎ木技術

村田種苗店村田種苗店 店内 昭和36年、3代目喜保氏は、種の良否を試験する試作農場を重信町(現東温市)に借りた。この頃になると扱う品種も増え、責任のある商品販売には試作が必要と判断したのである。ここで初めて苗の接ぎ木を試みた。この接ぎ木に関してはパイオニアと言えるもので、特許を取得、農業関係の特許では全国初の快挙であった。
 当時、1反にも満たなかった試作農場は現在一万坪(約33000㎡)近くとなり、関東地方はじめ全国に出荷している。

 最近では家庭菜園がブームとなり、また定年退職後に農業を楽しむという新しいライフスタイルが生まれてきた。村田種苗には、今もひっきりなしに客が訪れ、客足の絶えることがない。キュウリひとつをとっても、20種類ほどあるという品揃え。決して広いとは言えない店内に整然と並んでいる。 

目の前のお客様を大切に。仕事は楽しく。

4代目社長の村田喜信さん4代目社長の村田喜信さん 「どんなにお客様が増えても、これ以上の広さの店にする気はありません。天候の変化や土地の状況など、種を蒔く条件はそれぞれ違います。お客様一人一人に合ったきめ細やかなアドバイスは、このくらいの空間がピッタリなのです」と語る4代目社長の村田喜信さん。海外留学の経験を持つ4代目のモットーは「仕事は楽しく」
 基本をしっかり守りつつ、ある時は大胆に。村田種苗店は肩肘張ることなく捉え続けた時流が、それぞれの時代で確実に実を結び続けている。 

村田種苗店村田種苗店村田種苗店


インフォメーション
(有)村田種苗店
住所:本店 松山市土橋町14 - 7
TEL:089-921-3289
営業時間: 8:00~19:00
定休日:日曜
村田種苗のホームページはこちらへ

千舟店 松山市千舟町8-132-2
TEL089-943-6749
営業時間 9:00~18:00(土曜日・祝日~17:00)
定休日 日曜
(株)村田農場 松山市東温市南野田740
TEL089-964-7878
営業時間 8:00~17:00

種と言えば村田よ!

お茶松山市 H.M(62歳)女性

 まだ私が子育てをしていた頃、家庭菜園をしていた友人に
「種と言えば村田よ!」といって連れていかれたのが
「村田種苗」でした。店の表には「村田のたね」と
大きく書かれてあり、これはかなり印象的だったことを覚えています。
 そして中に入ると、他の雑多な商品はなく本当に種ばかり。
「種」一筋で、店を構えていることにびっくりしました。

 今では私も細々と自分で畑を作っていますが、
もちろん「村田のたね」を使っています。
土居田駅すぐ近くなので、電車で行けるので助かっています。

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